アダルトチルドレンの方々が抱える生きづらさは、実際耐え難い苦しさです。

たとえ子供時代に親から叩かれていたとしても、「自分が悪い子」「ダメな子」だからと考えてしまい、それが虐待、あるいはマルトリートメント（不適切な養育）だったのだとの認識を持つことは少ないです。そのため余計に自分自身を責めてしまいます。その状態が「いつもの日常」であり、子どもにとってはその日常に順応しなければ生きて行けないので、過剰に順応（過剰適応）するのです。そしていつの間にか、自分の言葉を飲み込む癖がつき、自分の感情表現をしなくなり、感じることも鈍麻していったのです。そして、苦しささえマヒさせていくのです。ですから大人になった今、「なぜだか対人関係を築いていくことが苦手」になっているのです。

カウンセリングに通い始めた頃はうまくお話ができないと、言うこともあります。またアダルトチルドレンの家庭には「家の中で起きていることは言ってはいけないよ」などの秘密のルールがあるものですから、今まで誰にも話したことがない心の内を話すのはとても勇気がいりますし、難しいことだと思います。 うまく整理して話せなくて当たり前の事なのです。