心地いい人間関係のつくりかた【第4回 潜在意識が癒されると パート1】

皆様、こんにちは。オフィスTヒーリングセンターの外川(とのかわ)です。

自分らしい人生を創造するために

心地いい人間関係のつくりかた

第4回 潜在意識が癒されると パート1

勇気を出して潜在意識の声に耳を傾けてみましょう

私たちを支配するインナーペアレント

「うちでは、特に大きな問題はなかった」「そりゃ、親に怒られて悲しかったことはあったけど、虐待はなかったし…」「特に傷ついているわけじゃないけど…」

生きづらいと悩むクライアントさんに、育った家庭の状況を尋ねると、最初は多くの方がこのようにおっしゃいます。しかし、カウンセリング・セッションが進むにつれて、実は、親の過剰な期待に苦しんでいる、いつも愚痴を聞いて精神的に親を支えているなど、目に見えない「虐待」が存在することをご本人が自覚していくというケースも少なくありません。

そもそも、子どもは親の作り出した概念や希望の中で育ってきます。家庭で心が傷つけられるような体験をしていたとしても、それをトラウマと認識していない場合も多いのです。

なぜ、心の傷を認識するのがそれほどまでに難しいのでしょうか。

それはやはり、虐待が日常の中にあるからです。そしてそれが「我が家の当たり前」になっているからです。

親の愚痴を聞くことも、子どもが健全に育つには不適切な行為です。しかし子供にとっても、母親がイライラしないでいてくれるためにしているので、自分もイライラの矛先にならずに済むので都合のいいことなのです。

また女の子であったら、母親と一緒になってお隣さんの悪口を言いうようになることがあります。

あるクライアントさんは、母と近所の人の悪口を言い合う時間は、至福の時だったと言います。母親と「がっちり繋がった気がしていた」と。ですから愚痴や悪口を言い合える人が親友だと思っていたのです。

子どもが我が家は何かが違うと気づくのは、やはり外の世界に触れてからです。

あるクライアントさんがおっしゃるには、幼稚園のお迎えのとき、他の子たちはすごくうれしそうにお母さんの所へ走っていって、お母さんに飛びついているのを見て驚いたそうです。お母さんも嬉しそうに笑って受け止めている。

そんなことしたら「お母さんは怒らないの?」「迷惑じゃないの?」「お母さんって、あんなにやさしいものなの?」

自分はあんなことしたら、お母さんに「うるさい!」と突き飛ばされる…

だから、いつも怖くて、おとなしく後ろをついていくだけ。

でもそれが普通だったのです。「自分がうるさくするからいけないのだ」と思い込んでいました。いつも母親の言う通りにしていないと、叩かれたり、怒鳴られたりするからです。

そうやって、自分のしたいことや、欲しいものがあっても要求することもできずにお腹の中に押し込んできたと言います。

「こうしなさい」「それはダメ」「なんてワガママなの」「何でできないの?!」「ダメな子ね」「そんなんじゃ、お友達に嫌われるわよ」などと言われ続けたものだから、「自分はダメな子」「何をやってもできない子」「お友達に嫌われる」と人の反応が怖くて、おとなしい、人の言うことに従う子をやってきました。

そうやって、「アレしろ、コレしろ」という親の言葉、親の考え方や他者とのかかわり方、感情の表現の仕方、色々なものが刷り込まれていきます。これをインナー・ペアレントと呼んでいます。親が思う「こうあるべき」に支配されてしまうのです。

自分が何かをしようとしても、このインナーペアレントが頭の中で「あーだこーだ」と支配するのです。

あるクライアントさんは、ピンクの可愛い口紅をつけたかったのですが、「そんな色!バカみたい」という母親の顔が浮かんできて、買えなかったと言います。

さらには甘いお菓子パンが食べたかったのですが、やはり母の顔が浮かびました。「そんな栄養のないもの食べたってしょうがないでしょ!せめて調理パンにしなさい」と、大人になってもいまだにそんな母親の言葉に振り回されているのです。そして気づくと自分も子供に同じこと言っていたのです。

日常のほんの些細なことにさえ影響を与えています。

そして、親に許された部分、上澄みだけの人生を生きているようなものなのです。

実際トラウマになっている体験、傷みは外から見えるものではないですし、なぜ自分がそう考えるようになったのかも、そう感じるようになったのかも簡単に分かるものでもありません。

それは巧妙に作られ、絡まり、自分一人では解けないパズルのようなものなのです。

ですから、まさに上澄みを少しづつ吐き出し、掬い取って、やっと本当のトラウマにたどりつくのです。

トラウマの癒しは、結構大変な作業かもしれませんが、本当の傷みにたどり着いたとき、皆さんは「目からうろこが落ちた』とおしゃって、言葉にできなかったモヤモヤしたものが「す~と晴れていく」と言います。この最後のピースが埋まった時の快感は、人生に光が差し込んだ感じです。

そして癒しの道を歩き続けるのは、つらい、苦しいと思いがちですが、実は皆さん案外楽しく取り組んでいるのですよ。なぜなら、自分の中で訳の分からない怒りや悲しみの理由が分かってきて、自分がどんどん変わっていけるからです。

ここまでくれば、自分の望む方向へ進んで行けそうですね。

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外川智子先生

次回は、潜在意識が癒されると パート2についてお話しさせていただきますね。

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セラピスト紹介

アダルトチルドレンカウンセラー 外川智子

外川智子(とのかわ ともこ)

1952年生まれ

オフィスTヒーリングセンター代表
ACカウンセラー・サイコドラマセラピスト
透視カウンセラー・ヒーリングセラピスト

アダルトチルドレンカウンセラー 大橋佐知子

大橋佐知子

1974年生まれ

透視カウンセラー・ヒーリングセラピスト

外川智子著書

「対人関係の傷みを癒す」~アダルトチルドレンと愛着障害~

なんとなく怖い…「対人関係の傷みを癒す」~アダルトチルドレンと愛着障害~


著者:外川 智子
定価:1,540円(税込)
発行:㈱パブラボ

人は人によって傷つくけれど、 人は人の中で癒される」 ~アダルトチルドレンからの回復

「人は人によって傷つくけれど、 人は人の中で癒される」
~アダルトチルドレンからの回復  オーラに現れるトラウマを癒す~


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定価:1,430円(税込)
発行:メディアート出版

「あなたの一番になりたくて」~AC(アダルトチルドレン)と対人恐怖~

「あなたの一番になりたくて」~AC(アダルトチルドレン)と対人恐怖~


著者:外川 智子
定価:1,430円(税込)
発行:現代書林

「私は私をあきらめない」~家族トラウマを超えて~

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著者:外川 智子
定価:1,650円(税込)
発行:メディアート出版

誰もがみな幸せになっていい:アダルトチルドレンの痛みを癒す

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著者:外川 智子
定価:1,100円(税込)
発行:22世紀アート